第2回 最も深く雪が積もった時の記録

最深積雪

地点名 静岡 浜松 三島 網代 御前崎 石廊崎 東京 名古屋
最深積雪(cm) 10 27 18 28 6 10 46 49
起日 1945 2 25 1907 2 11 1945 2 26 1945 2 26 1936 2 4 1947 2 21 1883 2 8 1945 12 19
統計開始年 1940 1906 1930 1938 1932 1939 1876 1891

上の図と表は、静岡県内の各気象官署(気象台や測候所)と東京・名古屋の最も深く雪が積もった時の積雪量とその積雪量が観測された日付を表したものです。これは、各気象官署が積雪の統計を開始した年から1990年までの間に観測された値なので、地点によって統計期間の長さにばらつきがあります。ちなみに、東京・名古屋では1800年代から統計を取り始めており、既に100年以上の記録があります。

統計を開始した年から1990年までの間に観測された積雪量は、東京や名古屋では50cm近いのに対して、静岡県の平野部では最も多い網代でも30cm弱の積雪しか観測されていません。静岡県内の各気象官署の積雪量を詳しく見てみると、県の西端に位置する浜松と東端に位置する網代で多くなっており、県中部の静岡や南端に位置する御前崎や石廊崎で少なくなっています。特に、御前崎ではこれまでに10cm以上の積雪を観測したことが1回もありません。このことから、東京や名古屋に近い地域ほど多く、遠い地域ほど少なくなっていることが読み取れます。

最深積雪が観測された年は、全ての地点で1950年より前の年であり、それ以降の記録はありませんでした。特に浜松と東京では明治時代に観測されています。この理由として、近年は冬季の気温が上昇傾向にあり、雪が積もりにくくなっているためだと考えられます。また、観測された月を見てみると、静岡県内の各気象官署ではいずれも2月に観測されています。特に、静岡・三島・網代では1945年2月25〜26日であり、同じ気象要因によって観測されたことが分かります。ちなみに、1945年は20世紀の中で屈指の寒い冬でした。

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