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2002年12月9日 (南岸低気圧型)
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◆ 一面の銀世界 県東部 (静岡新聞 2002年12月9日夕刊1面) 県内東部や伊豆地方は9日未明ごろから雪が降り始め、御殿場市では市街地も真っ白に雪化粧した。東海道新幹線が徐行運転したほか、県内各地の一般道で通行止めが相次ぐなど交通機関が乱れた。
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◆ 県東部、伊豆 師走の雪、交通に乱れ 新幹線遅れ 東名通行止めも
(静岡新聞 2002年12月9日夕刊3面) 南海上に停滞した前線に北東から冷たい風が流れ込み、上空の気温が低下した影響で県内は9日未明ごろから、東部や伊豆の山間部を中心に10センチから20センチの積雪があり、最低気温も平年を下回る真冬並みの寒さとなった。御殿場市や富士宮市などでの積雪はこの冬初めて。
静岡地方気象台は同日午前10時55分、東部伊豆地方に大雪注意報を出し路面の凍結などの注意を呼びかけている。
同気象台の観測によると、同日朝の各地の最低気温は静岡4.3度(平年4.5度)、浜松5.4度(同5.2度)、三島1.4度(同3.0度)、網代2.8度(同7.2度)、石廊崎4.2度(同9.0度)など。山間部では御殿場で氷点下0.1度、井川で0.1度、佐久間で3.2度を記録した。同日夕方から10日朝に掛けて県中西部の山間部でも冬型の気圧配置となり、所々で雪が降る見込み。
JR東海によると、東海道新幹線上下線は神奈川県内の降雪の影響で、午前7時40分から東京−熱海間で速度規制が取られ、10−15分の遅れが出たほか、午前10時10分ごろ、小田原−新富士間で停電のため、約20分間運転を見合わせた。
東名高速道路は下り線の大井松田−御殿場インター間の右ルートが同日午前4時半から通行止めとなったほか、東京−裾野間でチェーン規制が取られた。一般道は午前10時現在、土肥町土肥新田から天城湯ヶ島町船原の国道136号など山間部や伊豆地方を中心に通行止めが9路線13カ所に上った。
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◆ 御殿場 富士宮 この冬初の積雪 (静岡新聞 2002年12月9日夕刊3面) 御殿場市の中心部は9日、一面雪景色の朝を迎えた。午前10時ごろには市中心部で10数センチ、富士山側の郊外では20センチほどの積雪となった。歩道を踏み締めながらゆっくりと歩く通勤途中の会社員や、車のフロントガラスに積もった雪を落とす人の姿が見られた。小学校の校庭では児童が雪かきを行ったり、雪だるまをつくったりしてはしゃいでいた。
雪の影響で国道246号や138号などの幹線道路では徐行運転の車が列をつくった。
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富士宮市内でも根原、猪之頭、人穴、内野、上井出地区など同市の北部地域で積雪を記録した。同市内での12月上旬の積雪は珍しいという。
同市の朝霧高原を走る国道139号では、ドライバーが道沿いの駐車場などにトラックや乗用車を止めて、タイヤにチェーンを巻き付ける姿が多く見られた。
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◆ 関東地方で初雪 (静岡新聞 2002年12月9日夕刊3面) 強い寒気が南下し、日本の南岸を前線が通過している影響で関東甲信地方では9日未明から雪が降り、東京や千葉、横浜、甲府などで初雪を観測した。気象庁によると、東京の初雪は平年より24日早く、千葉は平年より30日早かった。
東京都心では12月としては1991年以来11年ぶりに積雪を観測し、東京西部では10センチ前後の大雪に。早朝から新幹線やJRなど電車のダイヤが大幅に乱れて、主要な駅は通勤客や学生であふれた。
関東では9日未明から雨が雪に変わり、朝までに宇都宮で17センチ、水戸で14センチ、熊谷で9センチ、東京・多摩西部で10センチの積雪があった。
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◆ 積雪、県内の交通網寸断 (静岡新聞 2002年12月10日朝刊31面) 県東部や伊豆の山間部に9日未明から雪を降らせた前線は終日、南海上に停滞し、県内全域で最高気温が平年を大幅に下回る真冬並みの一日になった。新幹線の遅れや東名高速の通行止めなどを招いた降雪は午後3時には峠を越した。東部・伊豆地方に出されていた大雪注意報は夕方までに解除されたが、交通規制路線などは残った。
静岡地方気象台の観測によると、同日の最高気温は静岡6度(平年14.5度)、浜松8.2度(同13.5度)、御前崎8.8度(同13.7度)、三島5.2度(同14.4度)、網代4.9度(同13.6度)、石廊崎7.5度(同14.1度)など。
日本気象協会静岡支店に入った情報では各地の積雪は駿東郡小山町の足柄峠で25センチ、伊豆の天城峠、十国峠、富士山ろくの十里木で20センチ、朝霧高原で17センチ。
JR東海によると、新幹線は降雪と午前中に小田原−新富士間で発生した停電のため、上下線で計71本に37−10分遅れが出て、62200人の乗客が影響を受けた。
県警交通管制センターによると、午後8時現在、田方郡土肥町土肥新田−天城湯ヶ島町船原間の国道136号線など10路線、13カ所で通行止め、30路線、37カ所でチェーン規制が続いている。東名高速は下り線大井松田−御殿場間の車線規制が午後5時半に解除された。
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県内は夜に入って濃霧注意報が発令された。浜松市では中心部が深い霧に包まれ、信号やビルなどが真っ白にかすんだ。同市板屋町のアクトタワーも白い霧に覆われ、道行く人は、霧にかすんで幻想的な雰囲気となった町のシンボルを見上げながら、家路を急いだ。
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◆ 山間部、規制続く 9日の雪の影響で (静岡新聞 2002年12月10日夕刊2面) 9日に降った雪の影響で県内は10日午前、山間部を中心に交通規制が続いた。
県警交通管制センターによると、午前11時現在、西伊豆スカイライン全線など6路線9カ所で通行止め、田方郡土肥町土肥新田−天城湯ヶ島町船原間の国道136号線など29路線36カ所でチェーン規制となっている。
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◆ 雪の影響で交通規制続く 山間部中心に県内 (静岡新聞 2002年12月11日朝刊28面) 9日に降った雪の影響で県内は10日午後も、山間部を中心に交通規制が続いた。
県警交通管制センターによると、同日午後10時現在の交通規制は、国道414号旧天城峠(田方郡天城湯ヶ島町−賀茂郡河津町)など3路線7カ所で通行止め、国道469号(裾野市十里木−同市須山)など24路線32カ所でチェーン規制となっている。
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◆ 白いエレガンス 富士山雪化粧 県内冷たい朝 (静岡新聞 2002年12月11日夕刊3面) 青空が広がった11日午前、すそ野まで雪化粧した富士山がくっきりと浮かび上がった。富士山測候所によると、同日午前9時現在、山頂では、平年より約30センチ多い91センチの積雪を記録した。
静岡地方気象台の観測では、同日朝の最低気温は御殿場で氷点下4度と、平年より約5度低く、この冬一番の寒さとなったほか、各地とも1月上旬から下旬並みの気温となった。
一方、9日の雪の影響による交通規制は11日午前中も、続いている。県警交通管制センターによると、午前11時現在、国道414号線旧天城峠(天城湯ヶ島町−河津町)など3路線7カ所で通行止め、西伊豆スカイライン全線など24路線32カ所でチェーン規制となっている。
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