雪関連記事 (2003年度)

 2003年度(2003-2004年冬季)の静岡県内の雪に関連する新聞記事を紹介しています。
以下に紹介している新聞記事は、静岡新聞編集局情報調査部から転載許諾を得ています。


12月20日 12月27日 1月13・14日 1月17日 3月20日 3月22日

◎ 2003年12月20日 (西高東低型)

 

◆ 浜松、静岡で初雪 浜松平年より15日早く (静岡新聞 2003年12月20日夕刊2面)

 強い寒気の影響で全国的に厳しい寒さとなった20日朝、県内も各地で今冬一番の冷え込みを記録。静岡、浜松では平年より大幅に早い初雪を観測した。
 静岡地方気象台の観測によると、各地の最低気温は静岡2.6度、浜松0.3度、三島2.3度、御前崎1.1度などで、静岡市井川や佐久間、御殿場は氷点下を記録した。浜松、御前崎などはこの冬最も低かった。
 静岡の初雪は平年比29日、浜松は同15日も早く、山間部の水窪町では今冬初めて、市街地でもうっすら白い雪に覆われた。
 寒気は20日がピークで、21日は朝方冷え込むが、日中の寒さは緩みそう。
 浜松市内の雪は20日午前4時ごろから断続的に降り続き、街路樹や建物の屋根がうっすらと雪化粧した。JR浜松駅北口バスターミナルでは、バスを待つ通勤、通学客が突然の横なぐりの雪に驚いた様子で、コートや上着の襟を立てるようにしてバスに乗り込んだ。

 

◆ 県内 12路線でチェーン規制 東海道新幹線、上りも遅れ
  
(静岡新聞 2003年12月20日夕刊2面)

 降雪や路面凍結などの影響で20日朝から、県内の交通機関にも影響が出ている。県警交通管制センターによると、国道139号の富士宮市根原や同152号の水窪町内、同362号の静岡市久能尾−本川根町小長井間など、12路線でチェーン規制が敷かれている。JR東海静岡支社によると、東海道新幹線は午前10時半現在、静岡駅で上りが最大約40分遅れ。下りは平常ダイヤで運行している。

 

◆ 大荒れの天気続く 岐阜、積雪17センチ (静岡新聞 2003年12月20日夕刊2面)

 強い冬型の気圧配置は20日も続き、同日朝までに名古屋で9センチ、岐阜17センチの積雪を観測した。気象庁は、21日朝まで全国的に海、山を中心に大荒れの天気が続くとして、暴風や高波への警戒を呼び掛けた。気象庁によると、日本の東の海上で低気圧が急速に発達。上空に氷点下40度前後の強い寒気が南下、北日本から西日本にかけて日本海側を中心に広範囲で雪が降った。

◎ 2003年12月27日 (西高東低型)

 

◆ 年の瀬うっすら雪化粧 県東部 (静岡新聞 2003年12月27日夕刊1面)

 27日未明、富士山ろくから箱根、天城山にかけての県東部で雪が降った。明け方には雪もやみ、その後は晴天に恵まれた。御殿場市中心部にうっすらと積もった雪は陽光を浴びて輝き、雪化粧した富士山の姿が青空に一段と映えた。

 

◆ 県東部に雪 東名、スリップ事故相次ぐ 御殿場−大井松田インター閉鎖
  帰省渋滞29日ごろ
(静岡新聞 2003年12月27日夕刊2面)

 27日未明、神奈川県から県東部にかけて降り積もった雪の影響で、東名高速の御殿場−大井松田インター間が通行止となった。
 神奈川県警によると、午前4時すぎから東名高速で積雪や凍結の影響とみられるスリップ事故が同県内の県境付近で10件以上発生したため、まもなく上り、下りともインター閉鎖された。上りは午前7時40分すぎ、通行止めが解除され、下りも同11時前には通行が可能になった。
 27日から年末年始の休みが始まった企業も多いが、県内の東名は午前中、目立った渋滞は見られず、上下線とも順調に車が流れた。帰省に伴う渋滞は29日ごろから始まると予想されている。
 御殿場市では雪遊びに興じる子供たちの姿が見られ、箱根山ろくの畑で一面に積もった雪の中、農家がダイコンの収穫に汗を流した。

 

◆ 東海道新幹線に遅れ (静岡新聞 2003年12月27日夕刊2面)

 東海道新幹線は27日、始発から米原−京都間の上下線で積雪のため時速170キロの徐行運転をした。JR東海によると、同区間を通過する新幹線は数分の遅れが見込まれる。同新幹線は帰省客で混雑しているが、雪の影響による大きな混乱はないという。

◎ 2004年1月13・14日 (西高東低型)

 

◆ 水窪 雪化粧 (静岡新聞 2004年1月14日夕刊1面)

 北日本を中心に大雪や暴風など大荒れになった日本列島。14日、北遠山間部も雪が降り、水窪町中心部は今冬2度目の雪化粧。

 

◆ 県西部山間部で積雪 新幹線に遅れ (静岡新聞 2004年1月14日夕刊3面)

 雪の影響で、航空各社は14日午前11時現在、計90便の欠航を決めた。大半が札幌を発着する便で、早朝の一部を除き午前中はほとんどの便が欠航した。札幌発着のほか、富山や女満別などを発着する路線に欠航便が出た。

 静岡地方気象台の観測によると、県内でも13日夜から14日未明にかけて、西部でみぞれや雪が降り、水窪で4センチ積雪があった。
 14日は県内全域で晴れわたり、沿岸部を中心に冷たい北西の風が吹いた。同気象台によると、午前11時現在、静岡市で瞬間最大風速17メートルを観測した。強風は夜まで続き、高波にも注意が必要だという。岐阜県内の雪の影響で新幹線上り線でダイヤが乱れ、JR東海によると静岡駅で最大10分の遅れがあった。

◎ 2004年1月17日 (南岸低気圧型)

 

◆ 試験の季節雪で幕開け 県内一斉にセンター試験 志願者5年ぶり減
  
(静岡新聞 2004年1月17日夕刊1面)

 南海上の低気圧が発達しながら東に進む影響で県内は17日早朝から、山間部ばかりでなく平野部でも雪に見舞われた。受験シーズンの幕開けとなる大学入試センター試験が同日、雪の中で始まった。最低気温が平年を下回る寒さとなり、静岡地方気象台の観測によると山間部の雪は同日夜まで降り続く見込み。
 国公立大約7割の私立大が参加する2004年度大学入試センター試験は17日午前、全国712会場で始まった。
 現役生徒が少ないため志願者は5年ぶりに減少し過去最多だった昨年比2.6%減の58万7350人。内訳は高校3年生が72.7%を占め、既卒者が26.1%。女子の割合は40.3%。
 県内の志願者(受験地別)は昨年より23人少ない1万6962人(男9429人、女7533人)。大学と高校計20カ所が試験会場になっている。
 今回から短大の利用が認められ、97校230学科が参加した。
 受験生は志望校が指定する科目を選んで受験。学力低下の懸念から国立大の多くは昨年より1−2科目多い5教科7科目の受験を義務付け、受験生の負担は重くなった。
 初日は最も受験生が多い外国語に続いて地理歴史、午後に理科@(物理TA、TBなど)、理科A(生物TA、TB)を実施。2日目は国語、数学@(数学Tなど)、数学A(数学Uなど)、公民。

 

◆ 県内入試会場トラブルなし (静岡新聞 2004年1月17日夕刊1面)

 県内の入試は雪によるトラブルはなかったが、受験生は自宅からの出発を早めるなど自衛策を取った。センター試験会場の浜松医大は早めに到着した受験生に対応し、午前8時半の開場予定を8時すぎに前倒しした。
 同大に引佐郡三ヶ日町からバスと電車を乗り継いで来た女子高校生は「何かあると困るので早めに家を出ましたが、混乱がなくて良かった」とほっとした表情。静岡大周辺は受験生を乗せた車が例年より込み合い、静岡市内の女子高校生は「いつもなら車で20分のところが今日は道路混雑で1時間以上かかった」と足早に会場に向かった。

 

◆ 緊張と寒さ表情硬く 県内センター試験時間通り開始
  
(静岡新聞 2004年1月17日夕刊2面)

 県内では17日、大学入試センター試験に合わせて公立高併設中や私立中の入試も始まり、本格的な受験シーズンが幕を開けた。早朝から県内ほぼ全域で雪が降る中、受験生は白い息を吐きながら次々に会場に到着し、緊張した面持ちで教室に向かった。
 県内のセンター試験は予定時間通り始まった。三島市文教町の日大国際関係学部は約1600人が試験に臨んだ。雪の中、色とりどりの傘をさした受験生たちが続々と試験会場の校舎に入った。教室内では受験生たちが深呼吸したり背筋をただしながら、緊張した表情で開始の合図を待った。

 

◆ 県内積雪交通網乱れる 25路線チェーン規制 (静岡新聞 2004年1月17日夕刊3面)

 17日の県内は、早朝から雪やみぞれ交じりの雨が降り、伊豆山間部を中心に道路や鉄道の交通網に影響が出た。沼津市や浜松市の平野部でも大粒のぼたん雪が舞い、郊外の山々や樹木、屋根などがうっすらと雪化粧した。市街地では傘を斜めに差して、足早に歩く買い物客らの姿が見られた。
 静岡地方気象台によると、積雪は正午現在、井川で5センチ、水窪で4センチ、御殿場で2センチを記録した。浜松や沼津の平野部も積雪は観測されないものの、周辺を白く染め上げた。浜松市内の降雪は昨年12月20日以来。御前崎では平年より8日早く、初雪を観測し、牧の原台地の茶畑も銀世界に変わった。
 同日朝の最低気温は静岡1.6度(平年1.6度)、浜松0.7度(同2.2度)、三島0.6度(同0.2度)、網代0.7度(同3.7度)、石廊崎1.6度(同5.4度)など。浜松は平年を1.5度下回り2月上旬並みの最低気温を記録。網代と石廊崎は、この冬一番の寒さになった。
 県警交通管制センターによると、雪のため東名高速道路が下り線の大井松田−御殿場インター間の右ルートが通行止めになったほか、全線で80−50キロ規制が行われている。一般道は午前11時現在、県東部の山間部を中心に7路線7カ所が通行止め、25路線、25カ所でチェーン規制が取られている。
 JR東海によると、東海道新幹線は午前8時半ごろから、雪のため上り名古屋−掛川間、下り浜松−名古屋間で徐行運転した。2分程度の遅れが見込まれるという。在来線には影響は出てない。
 磐田市内では雪遊びをする子供たちが見られたほか、磐田スポーツ交流の里ゆめりあで開催予定だった「キンパラカップ県中学ジュニアユース新人サッカー大会」は、18日に延期になった。

 

◆ かやぶき屋根も雪化粧 御殿場の秩父宮公園 一面幻想的な雰囲気
  
(静岡新聞 2004年1月18日朝刊28面)

 17日に降り続いた雪の影響で御殿場市東田中の秩父宮記念公園は、シンボルのかやぶき屋根の母屋が真っ白に雪化粧するなど、一面銀世界の幻想的な雰囲気に包まれた。
 同公園の積雪は同日午後3時現在で約5センチ。しんしんと降り続く雪の中、来園した静岡市向敷地のパート鈴木とき代さん(58)と同市川合の無職杉田佳子さん(57)は「雪景色がとてもきれいですね。びっくりしました」と満足げ。2人は「今度は違う季節に訪れてみたい」などと目を輝かせていた。

 

◆ 東部中心に道路寸断 県内降雪峠越す 人的被害なし
  
(静岡新聞 2004年1月18日朝刊30面)

 17日早朝から県内で山間部を中心に続いた雪は同日夕方までに峠を越えた。県警などによると道路網が伊豆山間部などで寸断されるなど、県民生活に随所で影響が見られた。
 静岡地方気象台の観測によると、各地の積雪は同日午後5時現在、井川で6センチ、水窪で5センチ、御殿場で3センチに達した。
 県警によると、雪による直接の人や家屋への被害の報告は入っていないが、積雪や凍結に伴う交通事故が同日午後6時までに人身17件、物損67件合わせて84件発生した。東部方面での事故が目立った。
 交通規制は午後10時半現在、全面通行止めが天城峠の国道414号、西伊豆スカイラインなど6路線6カ所、チェーン規制が50路線68カ所となっている。東名高速道路は下り線の大井松田−御殿場インター間の右ルートが通行止めのほか、沼津インター以東で50キロ、同インター以西で80キロの速度規制が行われている。
 同気象台によると、18日の県内は天気が回復し、昼間は晴れ間が見られそう。気温も平年並みに戻り、寒さは和らぐ見込み。

 

◆ 県内、降雪の影響続く (静岡新聞 2004年1月19日朝刊30面)

 17日の県内山間部を中心とした降雪の影響で、18日も交通事故が相次いだり、道路網が寸断されるなど、県民生活への影響が続いた。県警によると、積雪や凍結に伴う交通事故が、同日正午までに人身32件、物損98件、合わせて130件発生した。
 交通規制は午後10時現在、全面通行止めが天城峠の国道414号、西伊豆スカイラインの2路線2カ所、チェーン規制が30路線39カ所となっている。東名高速道路下り線の大井松田−御殿場間右ルートの通行止めは午前10時、解除された。一部で80キロの速度規制が続いている。

 

◆ 富士サファリパーク クマやバイソン、シカ・・・ 雪に大はしゃぎ
  
(静岡新聞 2004年1月23日朝刊18面)

 先週末から今週にかけた低気圧の通過で、富士山ろくは広域で積雪。裾野市須山の富士サファリパークでは22日、動物たちが約10センチ積もった雪の中で生き生きと遊ぶ姿が見られた。
 クマゾーンや草食動物ゾーンでは職員が特設の雪の山を造成。約5メートルの山にはアメリカバイソンやダマジカ、ニホンジカが一緒に登る姿が見られた。雪が好きなのはクマやトラも同じ。雪の上にしゃがみ込んだコディアックヒグマの愛きょうたっぷりのしぐさが人気を集めている。反対に雪が苦手なのはライオンや南アメリカ原産のラマ。雪を避け岩の上や道路で体を寄せ合っている。
 雪での転倒が心配されるキリンは雪のない場所に移し、寒さに弱いチーターは展示を中止した。
 同園の竹内大介さんは「ここまで雪が積もるのは年に数回ほど。普段は見られない動物たちの珍しい生態が観察できます」と雪のサファリをPRする。

◎ 2004年3月20日 (南岸低気圧型)

 

◆ 春分の日「ブルッ」 県内 小山や水窪は雪 (静岡新聞 2004年3月21日朝刊31面)

 「春分の日」の20日、県内は南海上の低気圧が通過し、関東から寒気が流れ込んだ影響で、真冬並みの寒さになった。
 静岡地方気象台の観測によると、各地の最高気温は三島が平年より6.9度低い7.7度、静岡10.0度(平年14.7度)、浜松12.0度(同14.4度)、網代7.9度(同13.2度)と、いずれも1月下旬から2月上旬並みの寒さ。
 駿東郡小山町では4、5センチの積雪を記録したほか、御殿場市や磐田郡水窪町などで降雪があり、北駿地区の国道や県道などで一部チェーン規制された。

◎ 2004年3月22日 (南岸低気圧型)

 

◆ 県内寒い1日 御殿場では積雪 (静岡新聞 2004年3月23日朝刊30面)

 低気圧が本州の南海上を通過した影響で、北東の冷たい風が流れ込み、22日の県内は冷え込んだ。日中の最高気温は静岡9.9度、浜松9.2度、三島7.0度までしか上がらず、1月下旬から2月上旬並みの寒い一日となった。
 東部では山間部を中心に積雪が観測され、御殿場市の市街地では午後から約2カ月ぶりに本格的な雪となった。日本気象協会静岡支店によると、午後3時現在、御殿場で3センチの積雪を観測した。同市内の住宅の庭先や垣根、駐車場などが雪に覆われ、歩道では住民がスコップなどを手に除雪作業に追われた。


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