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2006年1月5・6日 (局地前線型・南岸低気圧型)
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◆ 小寒 県東部は銀世界 沼津−清水 東名通行止め
(静岡新聞 2006年1月5日夕刊1面)
本格的な寒さの到来を告げる「小寒」の5日、県内は南海上を通過する気圧の谷の影響で雲に覆われ、明け方からほぼ全域で雨が降った。御殿場市や伊豆市など東部、伊豆の山間部を中心に雪が降り、東名が通行止めになるなど交通に影響が出ている。
静岡地方気象台の観測によると、各地の最低気温は御殿場氷点下1.8度、三島1.8度、網代1.1度、静岡2.6度、浜松2.2度など。東部、各地の最低気温は伊豆を中心に平年より1−3度ほど下回った。
県警交通管制センターによると、午前10時現在、西富士道路が積雪のため通行止め。国道136号(伊豆市土肥新田−同市船原)、国道1号(函南町箱根峠−三島市山中新田)、伊豆スカイラインなど28路線30カ所でチェーン規制になっている。東名は同10時半現在、降雪のため清水−沼津間の上下線が通行止め。沼津から神奈川県境までの上下線が50キロの速度規制。
5日午後には、西部から天気が回復する見込み。6日の県内は冬型の気圧配置となって日中は晴れ、夜遅くから崩れる予想。
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◆ かやぶき屋根 母屋は雪化粧 御殿場の公園 (静岡新聞 2006年1月5日夕刊1面)
御殿場市中心部では、同日未明から雪が降り始めた。御殿場署管内の国道や県道の幹線道路は徐行する車が目立ち、路面凍結によるスリップ事故も多発した。同市東田中の秩父宮記念公園は、かやぶき屋根の母屋が雪化粧し、一面銀世界に包まれた。今年の開園日と重なり、職員らは園路の石畳などの雪かきに追われた。
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◆ 白銀の幾何学模様 県内積雪 (静岡新聞 2006年1月6日朝刊1面)
5日の県内は伊豆半島付近の局地的な前線の上空に寒気を伴った気圧の谷が入り込み、伊豆や東部、中部で雪が降った。静岡地方気象台によると、御殿場で2.5センチ、伊東の山間部で10センチの積雪を観測した。各地で積雪に伴う交通事故が相次いだほか、主要道路などが通行止めやチェーン規制となった。
6日は最低気温が平年と比べて3−5度低くなり、朝方から冷え込む見通し。夜遅くからは伊豆、東部で再び雪が降る可能性があるという。
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◆ 伊豆 東部 辺り一面銀世界 (静岡新聞 2006年1月6日朝刊16面)
県東部では5日朝から終日厳しい冷え込みとなり、山間部を中心に広い範囲で雪が降った。駿東、富士、伊豆半島の平野部でも雪となり、各地で家々の屋根や庭、田畑がうっすらと雪に覆われた。
名作の舞台も雪化粧 旧天城トンネル
川端康成の小説「伊豆の踊子」の舞台となった伊豆市湯ケ島の旧天城トンネル(標高約708メートル)の周辺では7、8センチの雪が積もり、名作の舞台を白銀の世界に変えた。
下田市吉佐美から一家で訪れた土屋忠宏さん(34)は、「今年は本当に寒いですが、子どもたちは雪に触れて大喜びです」と話した。
動物も獣舎に”避難” 伊豆バイオパーク
東伊豆町稲取の伊豆バイオパーク(海抜約350メートル)は雪のため、同日午前10時から閉園した。積雪は歩道や植え込み、広場などに5、6センチ。周囲の木々は真っ白になった。閉園決定とともに、ゾウやキリン、サイなどは獣舎内へ戻された。
温暖なイメージの伊豆でも「積雪は毎年のようにある」と同園の山口勇営業部次長。6日は午前9時から営業予定だが、「除雪作業の進み具合によっては開園を遅らせることも考える」という。
一方、伊豆市と河津町境の国道414号新天城トンネル付近は5日午前10時ごろから、チェーン規制となった。
城山、うっすらお化粧 伊豆の国
伊豆の国市の平野部でも、この冬初めて雪が降り、同市大仁地区の城山(じょうやま)は1年ぶりに冠雪した。めったに見られない雪の城山を一目見ようと、山に面した狩野川の堤防には、寒さに震えながらカメラを構える地域住民の姿が見られた。
天城山のふもとに位置する伊豆市湯ヶ島の「道の駅天城越え」周辺では、約5センチの積雪を記録。国道414号線にチェーン規制が敷かれたため、道の駅に立ち寄る観光バスや車は少なく、施設職員は「景色はとてもきれいだけど、お客さんが来てくれないとね」と複雑な表情を浮かべていた。
市街地、10年ぶり積雪 富士
富士市の市街地でも同日午前9時過ぎから雨が雪にかわり、1時間半ほど降り続いてうっすらと雪化粧した。同市消防本部の記録では、2年前の1月にも降雪があったが、「本格的な降雪は平成8年2月19日以来約10年ぶり」(同市広報公聴課)という。市内では慣れない雪道にスリップなどの事故が相次いだ。夕方までにはほとんどが解けてしまったが、公園内の残雪で遊びを楽しむ子供らもいた。
雪対策に大わらわ 富士宮
富士宮市もこの冬一番の積雪に見舞われた。市中心部の民家や商店の前では子供が雪だるまを作って歓声を上げる姿が見られた一方、大人たちはシャベルを持って雪かきに懸命だった。市内の路地では車が立ち往生する光景があちこちに広がり、車を停車させてチェーンを装着する人も多かった。富士宮署には交通事故の届け出が殺到し、署員が対応に追われた。
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◆ 慣れぬ雪、県内事故多発 追突や接触 東部中心に132件
(静岡新聞 2006年1月6日朝刊29面)
県警交通部のまとめによると、県内の東部や中部で雪が降った5日、各地で積雪に伴う交通事故が夕方までに132件(人身事故28件、物損事故104件)発生した。
警察署管内別の内訳は、御殿場署が39件、富士宮署が27件、富士署が19件、三島署が11件、伊東署が10件、沼津署が8件などとなっている。
車のブレーキが制御できなくなるなどして、前方車両への追突、対向車やガードレールへの接触などのパターンの事故が相次いだという。
降雪などの影響で県内は午後9時半現在、富士宮市村山−富士市勢子辻間の国道469号と小山町の県道2カ所の計3カ所が通行止め、伊豆市の国道136号など39路線、49カ所がチェーン規制となっている。
県警交通企画課は「残った雪が凍結して、滑りやすくなる恐れがある。朝の出勤時などは十分に注意してほしい」と呼び掛けている。
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◆ 県東部、伊豆連日の雪 御殿場8センチ、天城山10センチ
網代、石廊崎今冬最低気温 各地で通行止め (静岡新聞 2006年1月6日夕刊2面)
6日の県内は駿河湾から伊豆半島南海上の局地的な前線と上空の寒気の影響で、未明から東部、伊豆地区で雪が降った。5日の雪と合わせて山間部では10センチ以上積もった地域もある。静岡地方気象台は伊豆北、富士山南東、富士山南西に大雪注意報を発令し、注意を呼びかけている。
同気象台の観測では、各地の最低気温は静岡0度、浜松氷点下0.7度、御前崎氷点下1.5度、三島氷点下1.9度、網代0度、石廊崎0.5度で、平年を2−6度下回った。網代、石廊崎は今冬で最も低かった。日本気象協会静岡営業所によると、御殿場で8センチ、天城山で10センチ、裾野・十里木で15センチの積雪を観測した。
県警交通管制センターによると午前11時現在、積雪の影響などで富士宮市村山−富士市勢子辻の国道469号など4路線4カ所が通行止め、伊豆市土肥新田−船原の国道136号など41路線56カ所がチェーン規制となっている。東名高速の下り線足柄サービスエリア−神奈川県境間の右ルートが通行止め、沼津インター−神奈川県境間で上下線ともに50キロの速度規制となった。
同気象台によると、雪はいったん弱まるものの、6日夜からは南海上を通過する気圧の谷の影響などで大雪の恐れがあるという。
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◆ 下田でも雪景色 (静岡新聞 2006年1月6日夕刊2面)
下田市内も前夜来の雨が未明に雪となり、6日はうっすら雪景色の朝を迎えた。積雪は昨年2月以来、約1年ぶり。中心部では家々の屋根や車のボンネットなどに1、2センチほど積もった。
山あいにある同市椎原の市立稲梓小は、校庭が厚さ2、3センチの雪で覆われ、真っ白に。児童らはジャンパー、マフラーをしっかり着込み、雪を踏みしめながら登校した。
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◆ 雪で転倒者相次ぐ 救急車3台フル稼働 裾野
長泉から応援も 坂道で女性高齢者被害 (静岡新聞 2006年1月7日朝刊15面)
裾野市で6日、雪の影響で路面が凍結し、転倒者が相次いだ。同市消防署によると、午前8時から10時ごろまでの間に、雪による転倒での救助要請は5件で、そのうち1人が足を骨折する重傷だった。
同市消防署では、この時間帯に転倒のほか自動車事故も3件と出動要請が集中。3台の救急車をフル稼働しても間に合わず、長泉町の救急車2台にも応援を要請した。
同市は例年、山岳部での雪は珍しくないが平野部での積雪はあまりない。同市消防署の杉本公明救急担当係長は「もともと豪雪地帯ではないので雪の上を歩くのに慣れていない」と話し、「高齢者だとダメージが大きくなる」と注意を促した。
裾野市など3市2町からの出動要請を受ける沼津消防指令センターによると、転倒被害は女性の高齢者が多く、同市全域の坂のある場所で発生しているのが特徴。時間は9時前に集中していた。
裾野市役所庁舎の駐車場もすっぽりと雪をかぶり、玄関の雪かきをしたり、雪を溶かす塩化カルシウムをまくなどして転倒防止に追われた。
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◆ タクシーに長蛇の列 御殿場 幹線道でスリップ事故多発
(静岡新聞 2006年1月7日朝刊15面)
御殿場市中心部では、6日早朝から雪に見舞われた。5日に降った雪が凍結したこともあり、御殿場署管内の幹線道路はスリップ事故が多発。JR御殿場駅前のタクシー乗り場では、雪のため電車で通勤してきた会社員らによる長い列ができた。御殿場市内の会社に勤める沼津市の男性(63)は「普段は車だが渋滞もあり電車で来た。会社には雪で遅れると伝えた」と話した。小中学校の3学期の始業式と重なり、雪の中を元気に登校する児童の姿も見られた。
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◆ 午前の通学、通勤時間帯に降雪 (静岡新聞 2006年1月7日朝刊15面)
沼津市では6日、朝の通勤時間帯に降雪が激しくなり、市街地でも橋の歩道や屋根、河川敷などに雪が積もった。
狩野川の御成橋の歩道は1センチほどの積雪。足元に注意しながら勤め先などに向かう歩行者の姿が見られた。
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◆ 農作物に雪害防止 県が緊急対策まとめる 即効性肥料や温度設定
(静岡新聞 2006年1月7日朝刊20面)
県は6日、農作物の雪害防止策をまとめた。寒さで勢いが弱まった作物に即効性肥料を使用するほか、施設内の暖房機の温度を高く設定することなどを盛り込んだ。
5日に東部や伊豆、中部を中心に雪が降り、今後、雪害や凍害の発生する恐れがあるため、県が急きょ、農家に対策を講じるよう示した。対象品目は野菜(露地と施設)、かんきつ類、麦類など6つで、品目ごとに対策を掲げた。
県が各農林事務所を通じ、被害状況を確認した結果、今のところ深刻な影響は確認していないという。ただ、「伊豆は中晩生かんきつ類の収穫が控えている。今後、影響を受ける所が出てきそう」(県農業振興室)としている。
作物別の主な対策は次の通り。
【露地野菜】寒害を受け、草勢(そうせい)が弱くなっている際は即効性肥料を使う▽茎や葉の損傷部分から病原菌が入りやすいので、薬剤散布する。
【施設野菜、施設花卉(き)】屋根に積雪がある際は暖房機の設定温度を高め、内部の被覆を開けて雪解けさせる。
【かんきつ類】収穫前に積雪がある際は果実の雪を除去し、凍結を防ぐ▽未収穫の中晩生かんきつ類が低温障害を受けた恐れがある際、被害程度が分かるまで2週間程度かかるので、状況を把握してから処理する。
【麦類】麦踏みは通常1、2月にかけては2−3回行うが、雪害で生育が遅れた際は麦踏みの時期を遅らせる。
詳細は県農業振興室のホームページで紹介している。
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◆ 御殿場で11センチ 県内で積雪 (静岡新聞 2006年1月7日朝刊25面)
6日の県内は駿河湾から伊豆半島にかけての局地的な前線と上空の寒気の影響などで東部、伊豆を中心に各地で雪が降った。静岡地方気象台によると、御殿場で同日午後6時現在、11センチの積雪を観測した。
県警のまとめでは、同9時現在、県内の4路線4カ所で通行止め、50路線71カ所でチェーン規制となっている。道路の積雪や凍結に伴うスリップなどの事故は6日午前8時から午後4時までの8時間で68件発生した。同気象台は7日の各地の最低気温が平年を2−5度下回ると予想している。
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◆ 県内強い寒気 三島、氷点下4度 JR御殿場駅構内車両 ブレーキ凍結
(静岡新聞 2006年1月7日夕刊2面)
7日朝の県内は冬型の気圧配置が戻り、上空に強い寒気が入り込んだ影響で冷え込んだ。三島市で氷点下4度を記録するなど各地で最低気温が平年を4−5度下回った。
静岡地方気象台の観測では各地の最低気温は、静岡氷点下2.1度、浜松氷点下0.1度、御前崎0.2度、網代氷点下1.0、石廊崎1.1度。網代はこの冬最低だった。
冷え込みは交通機関にも影響し、JR御殿場駅構内で、御殿場線の下り始発普通電車(午前5時42分発、沼津駅行き)のブレーキが凍結し運休。後続列車5本にも運休や遅れが生じ、約350人に影響が出た。
県警によると凍結や積雪のため午前10時現在、国道469号(富士宮市村山−富士市勢子辻)など4路線4カ所が通行止め。国道136号(伊豆市土肥新田−同市上船原)など46路線68カ所がチェーン規制になっている。
上空の寒気は8日にかけてさらに強まり、県内の冷え込みも増す見込み。
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