関東学生陸上競技連盟は8月30日、来年1月2日・3日に行われる第82回箱根駅伝で、往路の小田原中継所を東京寄りに約2.5km移動することを発表しました。これにより、4区が従来の21.0kmから18.5kmに短縮し、5区が従来の20.9kmから23.4kmに延長します。なお、復路の小田原中継所は従来通りです。中継所変更の理由としてマスコミ等に発表された内容は、「交通の混雑緩和を図ることや4区を短縮することでトラック専門の中長距離選手に箱根駅伝出場の機会を広げ、5区を延長することでマラソン選手の育成や強化を図ること」であります。しかし、これまで小田原中継所の場所を提供していた鈴廣(かまぼこ会社)では、『「鈴廣 かまぼこの里」再整備事業』を行うことが同社のニュースリリースで判明。このことが中継所変更の引き金になったのではないかという見方が浮上してきました。そこで、実際に現地に行って確かめてみることにしました。
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以下の4枚の写真は、9月10日に撮影した新しい往路の小田原中継所となるメガネスーパー本社付近の駅伝コースです。「本町」交差点を過ぎると「メガネスーパー」の看板が見えてきます。そこから400mほど進むとメガネスーパー本社前に到達します。メガネスーパー本社前の道路脇には側道や駐車場等の空き地はなく、本線上に中継所が設置されることになります。 | ||||
新しい往路の小田原中継所となる |
左の写真の中央部分を拡大 |
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メガネスーパー本社ビル手前から撮影
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メガネスーパー本社前から撮影
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以下の2枚の写真は、9月23日に撮影した従来の往路小田原中継所である蒲鉾屋「鈴廣」です。往路の中継所として使われていた駐車場の部分は、『「鈴廣 かまぼこの里」再整備事業』による工事のためにフェンスや柵が設置され、中に立ち入ることはできない状態になっています。そのため、この場所で襷渡しを行うことは事実上できなくなりました。なお、復路側の駐車場は今回の工事の対象にはなっていないので、従来通り使用することができます。このことから、往路だけが変更になった要因が理解できると思います。 |
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従来の往路小田原中継所「鈴廣」 中継所として使われていた駐車場部分は 工事のため立入禁止に
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国道1号線に面した部分には
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以上、往路の小田原中継所変更に関しての情報をまとめてきました。この中で、実際に鈴廣の工事が行われ、中継所として使用できなくなったことを確認できました。いかなる理由があるにせよ、中継所の変更は正式に決定した訳であり、箱根駅伝に出場する各校は今回の中継所変更にどのように対応し、好成績に結びつけることができるか見物です。 【2016年追記】 2017年の第93回大会より往路の小田原中継所が第81回大会までの鈴廣前に変更。第82回大会からの5区の距離延長で、5区で区間賞を取った大学が優勝するケースが多くなり、箱根駅伝全体に占める5区の比重が大きかったことが主な理由です。これにより23.4kmの5区は11年で幕を閉じました。 |